封神演義外伝 第四話感想

あらすじ。

太公望がもう一人いることに気づいた楊ゼンは、罠を疑って探りを入れにかかる。
一方未来の太公望は孔宣にとどめを刺されそうになり、咄嗟に四不象と喜媚の関係を持ち出して孔宣を懐柔しようとはかるが。

以下の感想にはネタバレが含まれます。

四話。掲載されてから一か月とか経ちそうになっているんですが通常運行でまいります。ちょっと忙しかったところから舞い戻ってきたよ。
まあ、忙しかったっつっても台湾版封神演義を読解したいあまりに始めた中国語の検定だったんで、そんなに違う場所にいたわけでもないんですけどね……。試験用の構文から似た台詞見つけるのタノチイタノチイ。
そんなわけでツイッターとかで言ってたこともまとめつつの感想まとめです。まとめになってるのこれ?

あ、まず第二話の時にこのブログでも書いた件ですが、第三話の段階でやはりあの「ぶにぶに」が、本編最終回からの感動の再会だったことが明らかになってました。
すーぷーちゃん強い!そしてやっぱり湿っぽくならないし落とせるところはギャグで落としてくる、この寂しくも明るくて優しい世界観が本当に愛しいのだ、と改めて再確認した次第。
そしたら楊ゼンが妲己変化で出てきました。

えっあっ
はい

これがあの別れ方からの、(太公望だけの一方的な)再会ね、あーよくわかった(わかってない)。



順を追って行きます。
まず扉絵がすんごい……何、なんていえばいいのこれ?
流行の「尊い」ってやつ?いやでもこれ使いすぎると今後きついからな……。落ちつこうまだこの人たちこっち向いてさえいない。
まあなんだ。
本編における楊太の二人って、実は一枚絵に二人きりで入ることさえめちゃくちゃ貴重で、扉とかポスターのイラストでは当然のように皆無ですからね。
その事実自体がここの独特の関係性を表していて私はすっごい好きなわけですけど、この絵も「見開きコマ」と「扉絵」の中間だからこそ採用されたってとこはあると思いますはい。
コマに寸断される絵だと太公望の体つきの描かれ方って割とブレッブレだったのもあり、体格差が非常にわかりやすくなってて本当にありがたい。
私はふじょしとしてはかなり体格差にこだわる人間なので本当にありがたい。(二度目)
ページめくってその次のコマもかわいいなあ。私しぬんじゃないかなあ。楊ゼンは顔がいいなあ。そんな美しい顔で「その可能性は否めません」が、ほんっと憎らしさ真骨頂で嬉しみしかない。藤崎竜が楊ゼンを描いているという2018年が来るなんて、年明けにも予想だにしなかったよね!?少なくとも私はしなかった。

ところでリアタイ魔家四将戦の折だと、本編中の太公望はまだあんまり簡略ではない。
なんでこのドロドロ原型と簡略のコラボは今回初といってよく、シュールな絵面がなんともいえない。魔家四将の封神までのテンポのよさ最高やなあ!
「んぴっ」
え、なんで軍師様、最近その擬音なんですか?
おかしくない?そんな擬音までかわいくていいの?(楊ゼン顔がいいいいいいい)

本来の時間軸では太公望はこの後「多大な犠牲から好戦論に傾いていく周を軍師として率いなければいけない事実」に沈鬱な表情を浮かべる流れだし、楊ゼンは実は魔家四将を倒した後はさりげなく存在をひいていて、妖怪と金鰲島への言及を避けているようにも思えたものだが、
「太公望師叔がもう一人」
というわけのわからない事態がその辺のアレを全部ドッカンドッカン押し流してるの変な笑いすら出てくる。
でも不思議と「本編の真面目な話に水を差された」感じがしないのは、一つにはこの一連の出来事が、最後には「全部なかったことになる」ような気がしてならないからかな……。

一方その頃未来太公望は、またスープーを利用して雉鶏精から逃れているわけだが。
堂々とスープーの親族を名乗る太公望さんはなんなのか。主従は親族も同様ということなのか。いやなんか付き人だと思われてるけど。
っていうかこの「崑崙一のペテン師にして地球外から来た始祖」であるはずのひとが、まだどこまでも「血縁=敵じゃない」という非常に血族社会的な世界観の中にどっぷり浸かって生きてるのが愛しくて愛しくて私はもうつらいよ……。

「姉の配偶者」って聞いた途端スープーへの態度を変えた孔宣ちゃんの感じを見るに、
「その付き人が姉の恋心を利用して旦那さんを人質にとり約束を破り殴って泣かせた」
ってところまで聞いてたら付き人の命がない予感しかしないのは秘密だ。

あとあの!!太公望さんの体の薄さもめっちゃみどころですよね!!!メタボどこいったの!!!!!?
今回「地面に横たわったとこを横から見る」というすごい貴重なアングルが出てきたわけだけど、胴体に肩パッド以上の体の厚みっていうのが全く感じ取れないのがガチであかんくない?すごい、押し倒した時のイメージ妄想が捗りすぎる。何サービスなんだ一体。
ここ数年ずっと銀英伝で軍人と軍人と軍人ばかり描いてた筆のすべりのせいでほかの連中の筋肉をマシマシにしてる藤崎竜が太公望の身体はこうですよ。いや実は第一話では結構おっきかったが、逆に言えば比較対象が出てきた途端このありさまとも言える。
ありがてえ……ありがてえ……。
ありが(涙を流して拝復していたところの脳みそをふっとばされる)

ハァーーーーーーーーーーーーーー!?


はい、落ちついて整理しますね。
太公望が「外伝も終いだ」って言ったの。
妲己変化はしてたし、その言葉の意味も絶対わかってないの楊ゼンは。
ここにいるのはまだ何も知らないし秘密を明かすこともできていない、若く傲慢だった楊ゼンです。
それでもその他でもない楊ゼン自身が、外伝を終わりにして融合しようとしている全てが終わった後の太公望に、
「No」
と言ったということだ。

落ちつけるかーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!

何が起こってるんです?
同じ話の冒頭ではあんなに塩対応だったくせにわけわかんねえ言い回しするしほんとこいつ、
「太公望師叔との出会いの時」「僕たちしか知りえない事実」
こいつ……全開だな……。
岩陰から出てきたところのすーすが汗かいてるの、「奇妙な事態に緊張してる」ってより、部下の言い回しにひいてるようにしか見えない。
「なんだこやつの言い方……」みたいな。
「のそっ」って!もう!かわいいな!!!
あとついでに天化の
「いったいどういう事か説明してもらうさ!」
も、正直、
「今の流れ俺っちよくわかんなかったんだけどなんで楊ゼンさんの妲己変化でスースが本物かわかるさ?」
って感じしかしねえ。楊ゼンが説明してやれ。

そしてなだれるように事態は殺劫再バーニングへ向かっていくのだが、なんか孔宣ちゃん物理的にはそこまで危険な感じがしなく(強いんだろうけど大量破壊兵器系じゃないので……)、見ててもそっちにはいまいち緊迫感がない。
といいますか、そんなことよりダブル太公望という画面の圧力が凄い。かわいいが正義であるとするならば、この正義はいずれ世界を滅ぼすであろうという戦慄。
なーんか太公望楊ゼンあたりの頭の回り方なら、「時間を操る妖怪」って聞いた時点で(禁光挫のことは知る由もなくとも)、何が起こっているのかは漠然とでも予想できてそうだと思うんだけど。
その辺も勢いでうやむやになっているのが作劇的にも大変よいと思います。

いやまじで、フジリューは何をやり残したんだよ……。
この動揺とこのかわいさをこれでもかというほど畳みかけられて死にそう。
ゾンビのような太公望信者にとどめを刺し忘れてたってのが、一番納得できる案件であることについて。
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