「全てを変えないと」と呂望に語り掛けた老人が考えていたことは何か

インテの前日、姫発本の表紙印刷しながらぼんやり考えてたのが、舞台でピックアップされてたのでそこでも思い出したのだった。

あの老人の言葉は本人が言った通り太公望のスタートだったんですが、じゃあ実際発言した老人自身にとって「全てを変える」というのは具体的に何を指してたか?っていうと、
「仙人になり修業を積んで更に新しい国を興し殷王朝を滅ぼす」
みたいな夢物語のようなでかい話じゃなかったのは確かだよなーという。
まああの人が万一元始のジジイの仕込みとかだったらそうでしょうけど(笑うところ)、あそこで言われてたのって、多分もうちょっと小規模な話だったんじゃないかと思うんですよ。
相手がとにかく統領の子息だと認識して話しているので、羌族の生き残りをまとめて今のような狩られるだけの弱小部族から殷と対等な強い集団へと変えるべきだ、的なやつです。それでも現状の勢力図を書き換えることになるので、十分「全てを変える」という言葉には相当しますわね。
あの時点の呂望が復讐するとしたら皇后を狙うなんてことはまず不可能であり、殷の軍勢に単身突っ込んで実行部隊の上層部を狙って殺される、みたいなのがせいぜいであって、それはやるなと。
要するに「安易なテロリズムに走るな」みたいなことだったと思うんですよね。
でも呂望の生まれ持った運命と伏羲=仙人界の思惑は、彼が羌族として生きることさえ許さなかったわけですが。

今回オチは特にありません。

コンテンツは「がんばって」楽しむものではない

連投です。

私は舞台に全面的な好意を持つものではありませんが、今回大勢の封神ファンが喜んでいること自体は喜ばしいと思っております。
で、その二つが全く別の次元の事象であるということも、子供でなければ誰でも理解できることだと考えた上で、ある程度どこでも率直な話をさせていただいております。
しかしそれでも自分の感動、自分の愛に水を差されたくない、今この熱狂に浸っていたいんだという方におかれましてはその気持ちもすごくわかりますので、どうぞ遠慮なく見捨てていただいて構いません。あと何かに対しての批判を聞くこと自体が苦手な人とかもいると思うし。すいませんすいません。早く逃げてくれ。
何卒よろしくお願いいたします。

えー、それはいいんですが、なんかそれ以上のよくわからん理屈をつけたがる人がいますね。
これ前回のアニメでもちょこっと聞こえてきてたんですけど、アニメへのツッコミだけで手いっぱいだったんでスルーしてました。今回は思ったよりHP余ってるんで、ちょっと絡みついてみようと思います。

それは「文句ばかり言ってるとコンテンツが楽しめなくなっちゃう」「せっかくのメディアミックスに不満は言わないほうが…」とゆうようなごにょごにょっとした話です。

ってゆうかご自分でご自分にそう言い聞かせてる場合は別にいいんですよ。
楽しんでるところもあるが多少の瑕疵は見えている、でもあえて目をつぶってるってことだと思うので。
それは自分の感情とどう付き合うか、という非常に個人的な問題であって、他人が口を出すようなものではないです。
しかし、同じように自分の感情と付き合った結果率直に感想を述べることとなり、それが褒め言葉には決してならなかった人間に対して、わざわざそう言わなきゃいけないっていうのは、なんなんですかね。
いやーそんなこと言われるとこちとら、えっむしろそんな我慢してまで楽しんでるの……?って思わざるを得ないですわ。
コンテンツは「がんばって」楽しむものではない。
別に当人が「がんばって」ないなら、その発言はもっと違うものになるのではないだろうか。
欠点は見えるが自分はそれを瑕疵とはとらない、それも含めて愛している、すべてが最高だ、っていうならこういう言い方にはならないじゃないですか?ってことです。「えっまじで?えー…最高なのに…」で終わります。それはよくある現象なので、別に全く問題ない。それでフォロー外されるとか全然問題ないどうぞどうぞってもんです。
まあ、
「オマエ…最高なものを最高と認めナイ…敵…敵ハ…排除…!」
みたいなこと言い出す人もいないとは限りませんが、こちらにはまださすがに一度もお目にかかったことがないですね。
そんなわけでどうもこの「せっかくのコンテンツ・メディアミックスに文句を言うな」という口吻には胡散臭さを感じる。
本気で他人が楽しめないことを心配してるなら私は原作を完全に楽しんでいるので余計なお世話だし、文句が多いからといって今後のコンテンツ展開に影が差すことを心配しているなら、制作サイドはれっきとした社会人が損益分岐点を見極めながら仕事として企画してる筈なんだから、内部事情も知らない部外者があれこれ言うことではないわけです。つーかそんなことでお釈迦になるような企画ならどの道どっかでダメになってるから安心してほしい。その方が文化のためだし。(何かを横目で見ながら)
だから、
「自分が好きなものと他人の評価が違ったので嫌だった」とか、
「みんなで盛り上がってるところに水をさされて嫌だった」とか、
 そういう「正当な」感情以外のものを感じるんですよねこの文言に。
じゃあ何があるのかっていうと私は正直わからないですが、先の「瑕疵が見えてる人の発言」だなっていうのを考えて非常にうがった見方をしますと、

「自分も本当は絶賛はできないんだけど色々な理由でそれは言えない/言いたくない。だからみんなも言うべきではないのだ」

というような意識があるならそれが一番納得できます。要するに「自粛しろ」と言ってるんだもん。
でも自粛を要請する根拠なんてあるはずもないんで、上記のようになんか「その方が人生楽しい」ライフハック的なものか、「ジャンル者としてコンテンツを盛り上げる連帯責任」みたいなものを持ち出してんじゃないかな、というのが私の今のところの疑惑ですが、もちろん独断と偏見に基づいているので、そうじゃないんだという場合はこっそり教えていただければお詫びして訂正します。

まあでも他人の感想をそこまで気にしない方が良いですよ。
私は舞台を楽しんでる人とも普通に話したいですよ。まああの主人公は…無理だけど……

ミュージカル封神演義〜始まりの刻〜

そんなわけで絶賛!ミュージカルを観てきました。
実際絶賛するかどうかまでは見解がわかれるところと思うが、数々の封神メディアミックス伝説の系譜の中にあって、確かに異色なほど完成度が高かったことは事実。
ワンダースワン仙界伝と勝るとも劣らない出来と言ってもよいと思われます。
太公望像をおそらく確信犯的に変えてきているので、そこをどう捉えるかが分かれ道。なお、これはどれだけ好意的に捉えても、いくつかの要素を鑑みて「解釈違い」ではなく「意図的な変更」だと私は考えました。
あとはその意図をどこまで許容できるかって問題ですが、

ゴメン私は全面的に無理。

とはいえ商業的に成功していることもあり、「全く理解ができない」「これでいいと思った理由がわからない」というような茫然自失からは今回自由の身であります。
まあ、一生懸命探さずともちゃんと美点もたくさんあったとかマジですごいよね。
これで心置きなく気になるところにだけツッコミを入れられるというもの。

以下の感想にはネタバレが含まれます。

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